野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

カサブランカと かえる

こんにちは

茎のてっぺんの花が 咲きだしました。
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鉢植えです。見上げて撮っています。

メジャーで 鉢の上から 測ってみると、193cmありました。

ひょろひょろしています。


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近所の沼の草に産み付けられていた たまごは、昨日なくなっていました。

代わりに、尻尾のある かえるたちが。
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15、6匹はいたでしょうか。

この子たちも おそらく もりあおがえるでしょう。

先週は、たまご発見に浮かれて 暗い沼の中をよく見ていなかったようです。

例のたまごから 生まれたと思われる おたまじゃくしは 見当たりませんでした。

少しは 残っていてほしい…

 

かえるの話が 続いてしまいました。

あまがえるが 好きな気がします。

先日 懐かしすぎて、ジュリエット・ケペシュさんの「ゆかいなかえる」という絵本を買ってしまったほどなんです。

苦手な方 ごめんなさいね。

 

 



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  「朝露しっとり行きたい方へ行く」                     種田山頭火 句   (130×185m/m)


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  「さんざしぐれの山越えてまた山」                     種田山頭火 句  (210×295m/m)                                                    村上翔雲 書

 

 

 

 

日本庭園はお好きですか

こんにちは

週末に 足立美術館(島根県 安来市) へ行って来ました。                  

聞きしに勝ると言いますが、やはり驚きの場所でした。

少し長くなりますが、よろしくお付き合いください。

 

まず、入り口の横の 赤松の木立から 中を予感させる手入れの良さを感じます。

 
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美術館所蔵の 蒔絵や細かい螺鈿細工を施した文箱や 書道具入れを 展示してある通路を抜けると、ガラス越しに 景色が見えてきました。


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自分が そんなに 日本庭園に関心が あったのかと思うほど、見入ってしまいました。
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和の庭が 技術の限りを尽くした手入れをされ、

遥かな大きさに広がる様を 見たら、

 その場から 動けなくなってしまいます。
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黒松は ひとつひとつの枝振りも美しくて。
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広大さに 驚かされる一方で、独特の和の景色も演出されています。


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室内から 庭を掛軸の絵に見立てて楽しむ趣向も 贅沢です。

 

夏に向かう中庭は、重なりあう たくさんの小さなもみじの葉の波が 時折射す日差しを受けて輝き、涼やかさを感じました。

目線の上にも 木々が調和を取って枝を伸ばしていて、小さな間の楽しさもありました。
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緑には 欠かせない水の動きを そこここに配してあります。

横山大観の「那智の瀧」を模した滝もありました。
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手前 こざっぱりと丸く刈られた 葉に赤みのある木は、さつきでしょうか。
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じっくり庭園を拝見した後は、美術館の所蔵する日本画を 楽しみました。

 

日本画は、東山魁夷村上華岳の作品を見たことがあるくらいで、取り立てて知識もないのですが、

横山大観(今 横山大観展は、京都まで回って来ていますね)や、特別展示の榊原紫峰の 細やかな描写、岩絵の具の 落ち着いた豊かな色彩は素晴らしくて 日本画に対する認識を改めました。

 

 

 

 

日帰りは 厳しいと思っていたので(都合4時間半もおりました)、美術館の隣にある「さぎの湯荘」に宿泊しました。

予約した時には 知りませんでしたが、洗練された素敵な旅館でした。
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 朝 庭を散歩していると、宿の人が掃除をしておられました。

敷き詰められている白砂に散った 小さな枯れ葉や細かなごみまで、丁寧に取り除いていました。

「うちは、美術館の庭のように 毎年(敷き詰めた白砂を)洗っているわけではないですが。」

さぎの湯荘の 台杉は のびのびとしていましたし、黒松は 大きく育っていました。

 

コーヒーがいただけるラウンジには、小さな音で ジャズが流れていました。
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気持ちのよいお宿でした。

 

美術館の周りは、ゆったりと水田が広がり 穏やかな時間が流れます。

豊かな気持ちになる旅でした。

 

 

 

最後まで ご覧いただき ありがとうございました。

 

 

 

 

もりあおがえるは珍しいのか

こんにちは

昨日の朝 カサブランカが 5つ一度に咲きました。
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夕方になると、百合の香りが辺りに強く漂いだします。

花の香りは、幸せな気分になります。

 

ウォーキングを 習慣にしており、6時頃 仕事が一段落すると、出かけます。

なぜか 昨日はカメラを持って出かけました。

カメラを持って出る時点で、ウォーキングではなくなり、散歩の足運びに変わります。

家から10mも歩かないうちに、連れ合いが なにやら見つけました。
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「もりあおがえるの たまご」のようです。

 沼の中では あまがえるより、大きな黒い模様のあるかえるが 何匹も泳いでいます。

このかえるたちは もりあおがえるではないようでした。もりあおがえるは 見たことがないのだけれど、と言うと

「3時頃に うちの盆栽のところに おったで」と 連れ合いが 事も無げに申します。

 

     ……

私は 何に混乱したのか。

いろいろ検証してみたいことはありますが、一番知りたかったことは、もりあおがえるは   たまごは 珍しくて、親はそうでもないのか。

「そやなー。まあ たまごは珍しいな。親の方は、仕事場の窓にちょいちょい貼りついとるし。」

 

                 ❗

 

弥次喜多の会話の続く散歩から戻ると、6時半を回っていて、どう考えても かえるがその場にいることはないと思われました。

 

ところが、

「いた。」


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あまがえるでは?

でも ふたまわりほど 大きいし、カメラのフラッシュが光ったので 分かりにくいですが、色は青みがかった濃い緑でした。


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目元は 金色で 手足が大きく、足に模様がありました。

木の上で過ごすとされる このかえるは 3時間以上 そこに留まっていたようです。

 


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  「水のうまさを蛙鳴く」種田山頭火 句                                        (320×245m/m)

 


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  「空のふかさは落葉沈んでゐる水」               (240×320m/m)         村上翔雲 書

 

ニゲラ

昨日の朝、娘と電話中に 揺れ出して、揺れの強さに動揺する娘を心配していると、大阪がたいへんな状態になっていることを知りました。

時間が経つにつれて、被害のひどさが伝わってきます。

どうぞ一日も早く元の生活に戻られますように。

 

 

 少しだけ ニゲラの話を させてくださいね。

種を蒔いて放っておいたら、ニゲラがあちこちに咲いていました。

「きれいに咲いてるね」と 度々ほめられると何もしていない手前、気恥ずかしくてほとんど写真にも撮っていませんでした。

確かに、周りを明るくする ちょっと風変わりな姿です。

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今は、こんな感じです。
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こちらも かなりの話題作です。

怪し過ぎるのか、これは何かとよく訊かれます。

 

振ると かさかさ小さな音がします。

集めて 大事に取っておいて、また蒔きましょう。

 

義母が 昨年育てたコスモスの こぼれ種が芽を出して 小さく咲いています。
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健気です。

 

 





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「さざれ蟹足這ひのぼる清水かな」

   続虚栗  松尾芭蕉 句  (325×245m/m)

  
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「今日もいちにち風をあるいてきた」

   種田山頭火 句  (245×320m/m)                                                村上翔雲 書

 

うぐいすの棲み家なら

こんにちは

我が家の側の 桜の木が 葉を繁らせています。

葉擦れの音に混じって、うぐいすの鳴き声が聞こえてきます。


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晴れた日は 桜の木の辺りから、一日いろんな歌を聞かせてくれます。

 

夕方 湿度が上がってくると、近所のくちなしが、濃密で甘い ジャスミンを思わせる香りを漂わせます。

 

うぐいすは まだ鈴をころがすような声で 鳴いています。

 

こんな近くに うぐいすが棲んでいるなら、   そしてベランダに出れば ジャスミン茶を 久しぶりに飲みたくなる 魅力的な香りがするのなら、 いなか暮らしもいいものだなと思うのです。

 



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  「雲と隔てつ友にや 雁の生き別れ」

      松尾芭蕉 句(325×245m/m) 冬扇一路

 


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  「まっすぐな道でさみしい」

     種田山頭火    (240×320m/m)   

                                  村上翔雲 書

 

 

 

 

 

あじさいの森に入る

こんにちは

近くで あじさいの公開をしているところに行ってみました。

お寺の境内に たくさんのあじさいを育てておられます。

 

緩やかな起伏のある庭園には、約3,000株のあじさいが満開になっていました。


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園内に入ると、ほんのり 優しい香りがしました。

 

あじさいの香り。


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いろ かたち  様々な花が咲いていました。

ボランティアの方々が 長年世話をされているとのことです。

園内は、強い日差しから あじさいを守るように 背の高い樹木が配されていました。


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どちらを向いても、優しい花々が こちらをのぞき込むように咲いています。

大きな株が多いことが 印象的でした。


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今まで あじさいの美しさに気づかないまま きてしまいました。

 

 


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  「かたつぶり角振り分けよ須磨明石」       猿簑  松尾芭蕉 句     (325×245m/m)

 


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  「人に逢はなくてより山のてふてふ」        種田山頭火 句  (320×245m/m)                                                         村上翔雲 書   



6月虫

今週のお題「雨の日の過ごし方」

こんにちは

静かな雨の日は 和みます。

日が当たりにくい場所の あじさいが やっとひとつ綻びかけました。

つい 定規を持ち出しました。3cmちょっとくらいです。
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ずい分 以前のことですが、

子どもが7才ぐらいの頃に 持って帰って来た連絡帳に 幼い字で「6月虫」と書いてありました。

深い緑の中で 元気いっぱいに遊ぶ子どもの姿を 思い浮かべました。

ひと文字間違えただけで、広がっていく楽しさ。

雨の日の 小さな思い出です。