こんにちは
父の仕事部屋に 資料を探しに行ったときに
以前から 気になっていた「ゴッホ」(講談社1995年)の画集と
小川国夫さんの「ゴッホ」(平凡社1975年)を持ち帰って見せてもらうことにしました。
小川国夫さんの本は 装丁も美しく、箱は画家最後の土地 オーヴェール時代の「荒れもようの空に烏の群れ飛ぶ麦畑」で覆われています。
小川さんの世界に引き込まれていくように、一気に読みました。
ゴッホの作品、移り住んだ土地のことや、弟テオに送った書簡など、人生が丁寧に描かれてあり、
小川さんの取材の旅をなぞっていくうちに、ゴッホの心の動きを 垣間見るような気持ちになりました。
小川さんの本を読んでから 画集を開くと、それぞれの絵の素晴らしさが より分かり易く楽しめました。
画集の表紙の右下に 小さく「タンギー爺さん」の肖像画があるのも ちょっと楽しい。
タンギー爺さんは 画家達を庇護する画商で有名な人ですが、
原田マハさんの「ジヴェルニーの食卓」の中で描かれているお話が 生き生きとして とても素敵だと思います。
少し寄り道してしまいました。
父の仕事部屋は、制作のための筆や硯などの他に 様々な本があります。
私には 取り立ててこれという才能もなかったのに、小さい頃から 美術館に よく連れて行ってもらいました。
感謝しています。
「所詮は自分を知ることである。私は 私の愚を守らう。昭和十五年二月 御幸山麓一草庵にて 山頭火 語」 (320×245m/m) 村上翔雲 書