野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

石の上に宿る風

こんにちは

風蘭(フウラン)が 咲いています。
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下さった方によると 植え付けられているのは、徳島県の剣山(つるぎさん)の石なのだそうです。

 

 

趣味の園芸」を見てみると、岩や木に着生するとのことで、いろんな形に 仕立てられていました。

成長がとてもゆっくりなので 変化がないように感じられましたが、根が石の表面に しがみつくように貼りつき、絡まり合うような葉は いつも生き生きとしています。

一生懸命 生きているんだな と感じます。

 

 

毎年 この時期に花が咲きます。

年を追うごとに、ゆっくり 根を広げ  葉を伸ばして、少しずつ花を増やしてきました。
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小さな純白の花です。

少し甘くて 清楚な 香りがします。

 

風蘭は 夜に香るというので、暗くなってから見に出てみると、夏になった夜風に漂う香りに変化を感じました。

気のせいでしょうか。

 

バニラのような香りが そっと添えられて、深みが増したようでした。

 

種は異なる上に、そこまで強く香らないし、全くの思い込みかもしれませんが、

夜来香(イエライシャン、 香りは かなり濃厚と思います)    の密度の高くて甘い香りを思うのです。         

ロマンチックとは無縁の 古い記憶から…

 

 


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  「だまって今日の草鞋穿く」                       種田山頭火 句  (245×320m/m)                                                  村上翔雲 書