こんにちは。
こちらはよいお天気が続いています。七五三ですね。コロナが心配ですが、お子さんたちが楽しい毎日を過ごされますように。
先日 兵庫県加東市にある西国三十三所 第二十五番札所 御嶽山播州清水寺へ出かけました。
こちらは、頂上にある根本中堂の階段横からの眺めです。
西国三十三所のご詠歌は、私どものところでは 亡くなられた方が無事にあちらの世界に辿り着けるように 四十九日まで毎晩唱える歌で、素朴な歌詞や長閑な拍子に親しみを感じます。
慣れない初めの頃は 見よう見まねでして、ご詠歌の謂れも知らず ただ正座の足を痺れさせていたことを思い出します。
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この日の元々の目的は、義父の冬の下着などをお世話になっている病院へ届けることでしたが、途中にある清水寺へは ずっと伺ってみたいと思っていました。
よいお天気でした。いくつものゴルフ場のそばを走る県道を通って行きます。
車の少ない県道は、色づいたもみじや まだ緑の残る木々が並木道のようです。 重なりあって道に伸びた枝葉が美しいトンネルとなってどこまでも続いています。運転している私は楽しいのですが、皆さまにご覧いただけなくて残念です…。
料金所のようなお寺の入り口で拝観料を車の窓から支払うと、そのまま舗装された山道を仁王門まで車で辿ります。道沿いにアジサイなどが植えられていました。(ふもとには、山頂まで歩いて40分の険しそうな登山道もありました。そちらからだと無料だったようです)
播州清水寺は、インドから渡って来られた法道仙人が開かれたそうです。
明治時代に山火事で焼失して、その後 台風被害にも遭われて壊れた建物もあったとのことでした。
その都度 再建されたとのことですので、古刹ですが建物は 大正、昭和のもので比較的新しく 山門の仁王門も昭和に立て直されたとのことでした。
山の頂上なので、境内は階段と坂の多いところです。
山に沿って石垣の続く道を行きます。
江戸時代中期に造られたといわれる石垣は、表情のある石が組まれ、それぞれが岩に彫られた石仏のようにも見えて趣き深く思います。
シジュウカラか、コガラか。よく知らなくて頼りないことですが、小さな野鳥が道沿いの木の枝々を近くまで飛んで来ます。
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薬師堂です。建物の写真を撮り忘れてしまいました。
こちらは撮影できるとのことです。
古刹の建築、伝わるご本尊や宝物を守り続けることは、どんなに難しいことだろうかとしみじみ思います。
上に飾られている十二神将は、奈良の「せんとくん」を作られた籔内佐斗司先生によるものなのだそうです。わかりにくい写真になってしまいました。パンフレットの表紙をお借りさせていただきます。
厳かな中にも表情豊かな神将たちに親しみも感じます。
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こちらの 大講堂は札堂で、御朱印やお札をいただくところです。聖武天皇の命により 行基が725年に建立した由緒のあるお堂とのことです。
大講堂のご本尊は、千手観音で お寺に伝わる宝物も多く展示されています。急ぎ足でまわりましたので、もう少しゆっくり時間を取って拝見したかったと思います。
こちらの枝垂れ紅葉。とても華やかでした。
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もう一つのお堂、根本中堂へは80段の階段を上ります。数えながら上られている人もおられました。
長い階段の道すがら、モミジの紅葉とイチョウの黄葉が美しく、散り敷く落ち葉が 木の根元を明るくしています。
ふと赤紫のいろに気づいて見ると、石楠花が咲いていました。
石楠花のきれいなお寺なのだそうです。冒頭の写真でも桜が咲いていましたし、紅葉も華やかで 植物の楽園なのかもとおもしろく思います。
根本中堂は、大講堂よりさらに古く627年に推古天皇の命により建立された勅願所とのことです。
こちらには、30年ごとの特別公開の時にだけ拝顔できる 檜のご本尊 「十一面観音」が、お側には「脇士 毘沙門天」「吉祥天女」がいらっしゃるそうです。
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SNSで人気のある場所があると 案内の札が立っていましたので行ってみました。先ほどのお堂の大講堂を進んだところにありました。
戦前のものらしく、私の知っている昔の丸ポストより さらに古そうです。丸い差し出し口の下には、右から左へ「郵便」と文字が浮き上がって見えました。
お寺の施設から少し離れた場所に ひっそりと立っていました。一週間前はこんな様子でしたが、昨日の神戸新聞には、艶やかな紅葉の播州清水寺の様子が出ていました。
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さらに少し先には、何かの建物の跡がありました。こちらも山火事で燃えてしまった建築でしょうか。
別の場所にも跡がありました。
白飛びが多くて恐縮ですが、こちらは 多宝塔跡です。 白河院の寵愛を受けた祇園女御が、甥の平清盛の武運長久を祈願して建立された大塔だったとのことで、現在再建予定なのだそうです。
古い伽藍を見せていただくと、長い歴史に触れるようで気持ちが改まります。
ですが、播州清水寺を拝見させていただいて、災害に遭われても建て直して再び歴史を繋がれることの意義の大きさと ご苦労を思います。
大きなイチョウの木に触れてみます。ごつごつとした木肌はひんやりとあたたかい。
思いがけない広さの とても興味深いお寺に、気づけば 2時間近くも過ごしてしまいました。急いで義父のいる病院へ向かいました。
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立派なお寺の後にご覧いただくのもお恥ずかしいですが、
簡単なこともあり 時々チャパタを作ってみます。捏ねないで発酵を2回して焼くだけの油脂を使わないパンです。
ごろごろな感じを出したかったのですが…
それでも、焼きたての皮はぱりっと、中は瑞々しくふくふくとして、私が作った不細工さんでさえ 小麦の香りと味わいが豊かに感じて嬉しくなります。
今日は 胡桃とドライイチジクを入れました。
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黒豆は、一部は黒枝豆として流通しますが、 ほとんどの豆は こうして下から刈ったものを逆さまにしてしばらくの間置くか、葉を取った状態で植わったままにしたりして、お正月の黒豆煮にされる黒豆にしていくようです。つやつやの大きな黒豆煮って美味しいですね。
黒豆が終わった畑には、ヌカキビのような草が夕日に仄赤く染まって綿のように生い茂っています。秋らしい眺めです。
あはれみや 普き門の品々に なにをかなみの ここに清水 第六十五代天皇 花山法皇
長くなりました。ご覧くださいましてありがとうございます。
「狂句 こがらしの身は竹齋に似たる哉 芭蕉の句」軸装 (69×69.5cm) 野ざらし紀行 松尾芭蕉 句
「布引や あぎとを責める秋の暮」(69×34cm)
石井峰夫 句 村上翔雲 書
明石市立文化博物館 所属 2点とも(作品 6・12)