野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

月桂樹の朝

こんにちは

我が家の 月桂樹は、貝殻虫が ついて 幹も葉も 黒ずんでいました。

ほったらかしにしていた私が悪いのです。 気になっていながら…

3月頃に 農業をしている友人に お願いしたら、軽トラックでやって来て 「息止めとれよー!」と 肩に担いだ噴霧器で 実に景気よく しゃーっと撒いてくれました。

今は この通りです。

f:id:snow36:20180721224526j:image

元気になってくれて よかった。

カサブランカが しばらく楽しませてくれましたが、今はそれも終わりました。 見せ場のない我が家には 貴重なきれいさんです。

月桂樹は、ひたすら空に向かって 柔らかい青い葉を差し伸べます。美しいなと思います。

 眺めているだけで 元気が出てきます。

 

さて、

あじさい。私の タイトル画像に使うほど 気に入っていましたが、朝  根っこから引き抜かれていました。

「抜いたら、脱皮前の蝉が 出てきてたから 台杉に 留まらせた。」

・・・・・

元気が しぼみます。

 

 でも、一日の始まり。
f:id:snow36:20180726072226j:image

 広島 安芸の宮島にて。

いつもがんばっているあなたに 楽しい一日を😉





f:id:snow36:20180726075523j:image

  「岩かげ まさしく水が湧いてゐる」            種田山頭火 句 (210×295m/m)

 


f:id:snow36:20180726080305j:image

  「島々や千々に砕きて夏の海」奥の細道           松尾芭蕉 句  (325×245m/m)                                                   村上翔雲 書

 

 

 

 

ぽんす会 釣果を出す

こんにちは


f:id:snow36:20180722120948j:image

連れ合いは、釣りを好むので 時々 仲間内で出かけます。    このグループを 「ぽんす会」と勝手に呼んでいます。

ぽんす とは、釣り好きが高じた人の 当地での呼称でして、私が こちらに来て 真っ先に覚えた言葉です。     


f:id:snow36:20180722112321j:image

土曜日に 連れ合いは、いつもと違うお仲間で 日本海を臨む兵庫県豊岡市の 竹野浜沖へ 船を仕立ててもらって出かけて行きました。

竹野浜は、冒頭の新聞の写真にもあるように  日本海の美しい浜辺です。

ケンサキ狙いだと言っていたので、夜に出船だと思っていましたが、魚が たくさん回っていたようで、昼の3時から釣り出したそうです。

日焼け止めを塗って出かけていましたが、日焼けが すごい…    私は よう行きません…

陽が沈むまでは かなり暑かったそうですが、夜は 風が気持ちよかったとのことでした。

時期もよく、船頭さんが とても詳しくて 親切な人だったとのことで、 入れ食いに近い状態だったそうです。

メジロ75cm、  ヒラマサ55cm、  グレ50cm、 イサキ14匹30〜40cm、  ケンサキ12杯…

それは 楽しかったそうです。

でも 大宴会ですか?     どうしましょうね。
f:id:snow36:20180722112844j:image

帰宅が 真夜中の1時を過ぎていたので、朝になってから、よく寄らせていただいている 和食のお店にお願いして 一部をお刺身にしてもらうことにして、後で貰いに行くことにしました。

たくさんの魚は 引き取ってもらうことになりました。  本当に 感謝します。

船の上で きれいに血抜きができていたので、あらなど 貰いたかったのですが、その日は 買い換えた洗濯機が届く日だったので。

やれやれ……   

「若い頃は、帰ってから 自分で捌いていたのに…」         そうでした。 

 夜中の宴会ありました。    でも、もう

無理は 禁物です。

 

後で  たくさんのお刺身が。  イサキ40cmが 真ん中に、グレは 炙りもしてくれて 皮の香りと身の柔らかさ。グレの白子は初めていただきました。ぷりぷりしていました。

ヒラマサとケンサキの味わい深さは 格別です。甘みも感じて幸せな気持ちになります。 メジロも新鮮で 食感よく おいしくいただきました。

炭火焼きも 作ってくれていました。 ふんわりして 炭の香りが楽しめます。

かなり贅沢な夕食をいただきました。


f:id:snow36:20180722190639j:image

 

久しぶりの釣果と、お料理が とても素敵だったので、調子に乗って つい饒舌になってしまいました。

 

今日も ご覧いただきまして ありがとうございます。

 


f:id:snow36:20180723152912j:image

  「また一枚ぬぎすてる旅から旅」                 種田山頭火 句   (240×320m/m)

 


f:id:snow36:20180723153444j:image

  「草の実のころがる 水たまりにうつる枯れ茎のまがり  淋しき人の去る」旅人かえらず(102)  西脇順三郎 詩 (200×300m/m)                                                                           村上翔雲 書

金ごまの花

こんにちは

夕立さえもない この頃。

昼間の表は 白く見えるほど眩しいですね。

それでも  田んぼは 一面若い緑です。


f:id:snow36:20180720110032j:image

 夕暮れに カメラを持ち出した時から、散歩と化す私のウォーキングですが、

寄り道の多い人生も また楽し。

 

溝の流れを覗くと、底には 小さい田螺がいます。
f:id:snow36:20180721123922j:image

この上を 小魚が 薄灰色の影のようにしゅっと、飛び去る素早さで泳ぎ回っています。

写真には 写し取れない速さです。

 数日ぶりの 散歩ですが、辺りの植物の成長の早さに驚きます。

稲、黒豆、カボチャ、雑草。

かわいい花が咲いていました。すっと、背の高い姿勢の良さ。


f:id:snow36:20180720110232j:image

でも、黒いマルチで覆われた畝に ずらりと植わっているので、野菜なんだけど。見たことがあるような…などと 話していると、


f:id:snow36:20180720110335j:image

f:id:snow36:20180720110306j:image

「雑草が すぐ繁って。土が 肥えているからね。」と、親戚の人に話しかけられました。こちらは まじめにウォーキング中。

「それ、金ごまよ。」


f:id:snow36:20180720110414j:image


f:id:snow36:20180720110434j:image

緑のさやが 上を向いています。

 

ごまは、小さいから 脱穀後に ごみを取り除くのがたいへんで、

でも売り物にするには ごみ取りは やらないといけない作業だから、みんな ごまを やらなくなったみたいだとか、

煎りごまにする時に つい煎り過ぎて焦がしてしまうことがあるということなど 足を止めて色々聞かせてくれました。

 

こんな話を 聞かせてもらうことが ちょっと楽しいのです。

野菜の花は、かわいくて きれいなものが多いですね。

金ごまの花は、優しい色をしていました。



f:id:snow36:20180720110817j:image

 


f:id:snow36:20180721125300j:image

  「閑かさや 岩にしみ入る蝉の声」奥の細道        松尾芭蕉 句   (325×245m/m)

 


f:id:snow36:20180721132225j:image

  「水にそうて いちにちだまってゆく」        種田山頭火 句   (75×190m/m)                                               村上翔雲 書

緑陰の庭

こんにちは

我が家の白いカサブランカが 咲き始めました。

 朝から眩しくて 目を細めてしまいます。
f:id:snow36:20180714125744j:image

一度に咲くと  日差しを受けて、そこだけが 輝いて見えます。


f:id:snow36:20180714130041j:image

凛とした顔で カメラを 見てきました。

 

昨日 もりあおがえるの沼 (今や 勝手にそう呼んでいます) の家の人に 出会いました。

彼女によると、たまごは この時期には 何度か生み付けられるとのことでした。

それほど大きくはない木陰の沼に、あめんぼや ざりがに、とのさまがえると いろんな生き物が 育っていると言っていました。

ビオトープだねと 言うと、「そうなの。ビオトープ!  それに 庭の中にも うぐいすが来て 大きな声で囀ずるわよ」と言います。   声のした方に、灰色の小さな鳥が 止まっていたそうです。

なんだか うらやましい気持ちです。
f:id:snow36:20180715190426j:image

昨日は、少し水が濁っていたようです。

眺めていると 柴ちゃんとお散歩中の人もやって来られて、一緒に楽しませてもらいました。


f:id:snow36:20180715190525j:image

赤く育ったアメリカざりがにと、大きくなった とのさまがえるが 並んで上がってきました。


f:id:snow36:20180715190608j:image

f:id:snow36:20180715190547j:image


f:id:snow36:20180715190625j:image

彼女の庭は、ちょっとした公園のような広さです。

仕事が忙しくなってきたために、手入れが疎かになっていると 気にしていました。

雑草が 目立ってくる時期ですね。

それでも、いろんな樹木が 季節ごとに途切れることなく花を咲かせて目を楽しませてくれます。
f:id:snow36:20180715190654j:image


f:id:snow36:20180715204116j:image


f:id:snow36:20180715082712j:image 

実は、この写真だけ 少し前のものです。今は、奥に赤いカンナが 咲いているのですが、残念なことに ちょっと草深くなってしまいました。

(この角度から見た景色が 奥行きがあって いいなと思っていたので、ブログに残しておきたかったのです。取って付けたみたいに なってしまいました。すみません…)

 

いずれの木も かなりの大きさに育って、深い緑陰が独特の魅力を見せています。

 

個人のお宅なので、感謝の気持ちで 雰囲気が 伝わる程度に撮らせていただきました。

 

 

いつも ご覧いただきまして、ありがとうございます。

暑い日が続きます。お体大切に。

 

 


f:id:snow36:20180715144315j:image

  「浮草に花咲く晩 舟をうかべて眺(み)る月の曇る」旅人かえらず  西脇順三郎 詩 (200×300m/m)

 




f:id:snow36:20180715145934j:image
「鴉啼いてわたしも一人」種田山頭火 句(210×295m/m)                 村上翔雲 書

 

 

7月のヒグラシ

こんにちは

虫の苦手な方 ごめんなさいね。
f:id:snow36:20180715201956j:image

玉虫を見たのは、初めてです。

家の者が、和歌山の粉河寺の近くで見つけたそうです。


f:id:snow36:20180715202053j:image

榎や桜の葉を食べるとのことで やってみると言っていますが、どうでしょうか。

珍しいと思いますが、玉虫は 住んでいたところが 一番良いように思います。

 

 

最近 雑草の成長の早さがたいへんです。

なるべく薬は使わないように気をつけて ひたすら抜いています。

朝から暑いので、影があるところばかりを選んでしまいます。我ながら、役に立ちません。

 

お盆には まだ遠いですが、放っておいたら抜けづらくなるので、

日が傾いてから 蚊に刺されながら抜いていると、

「カナ カナ カナ カナ……」アブラゼミに混じって、涼しげな鳴き声が 聞こえてきました。

まさか……  夏の終わり……     でしょうか

 

間違えて出て来たね     珍しい…

義母が あきれて言っていました。

 

 


f:id:snow36:20180715205146j:image

  「ぬいても ぬいても 草の執着をぬく」種田山頭火 句  (210×295m/m)         村上翔雲 書 

かざぐるまへのオマージュ

 こんな話を書くのは どうだろうか。        とても迷いましたが…

 

ご近所で、週末に お葬式が あります。

 

5月のことです。  そのお宅の庭に、

ごくかすかに 色味を感じる白い花が咲いていました。

f:id:snow36:20180712141159j:image

「かざぐるま」かもしれない と思いました。

鉄線が 好きですが、我が家には ありません。

好きだと言いながら、例によって 写真が雑で 悔やまれます。

でも、手のひらを広げたほどの大きさの しっとりとした美しさ。
f:id:snow36:20180712141258j:image

野の印象を大切にして 庭を育てておられる優しい人でした。

私たちが ここに転居して来てからずっと、いつも気さくにお付き合いくださいました。

素敵な鉢植えを いただいたことも あります。

誰のことも 分け隔てなく、気遣ってくださる人でした。

 

入院されて 庭の手入れが できなくなり、植物がかなり繁ってきた5月の頃に、この花が 腕をいっぱいに伸ばして 手のひらを広げるように 咲きだしました。

 

病気の具合は どうだろうか。

お身内から お話を聞けますが、お見舞いに行くことは叶いませんでした。お気持ちは わかります。

 

 

いなかのお葬式です。でも、以前ほど 作法は厳しくありません。

 簡略化されて、私に できることは もうそんなにありませんが、

和尚さま方の お茶出し 掃除 洗い物その他、近所の者がお手伝いできることは 何でもさせていただきますね。

あなたが いつも進んでされていたことですから。

 

 


f:id:snow36:20180712155228j:image

  「鬼百合の咲く古庭の忘らるるこわれた如露のころがる」 西脇順三郎 詩     (210×300m/m)            村上翔雲 書





石の上に宿る風

こんにちは

風蘭(フウラン)が 咲いています。
f:id:snow36:20180709132131j:image

 

下さった方によると 植え付けられているのは、徳島県の剣山(つるぎさん)の石なのだそうです。

 

 

趣味の園芸」を見てみると、岩や木に着生するとのことで、いろんな形に 仕立てられていました。

成長がとてもゆっくりなので 変化がないように感じられましたが、根が石の表面に しがみつくように貼りつき、絡まり合うような葉は いつも生き生きとしています。

一生懸命 生きているんだな と感じます。

 

 

毎年 この時期に花が咲きます。

年を追うごとに、ゆっくり 根を広げ  葉を伸ばして、少しずつ花を増やしてきました。
f:id:snow36:20180709132839j:image

小さな純白の花です。

少し甘くて 清楚な 香りがします。

 

風蘭は 夜に香るというので、暗くなってから見に出てみると、夏になった夜風に漂う香りに変化を感じました。

気のせいでしょうか。

 

バニラのような香りが そっと添えられて、深みが増したようでした。

 

種は異なる上に、そこまで強く香らないし、全くの思い込みかもしれませんが、

夜来香(イエライシャン、 香りは かなり濃厚と思います)    の密度の高くて甘い香りを思うのです。         

ロマンチックとは無縁の 古い記憶から…

 

 


f:id:snow36:20180710142138j:image

  「だまって今日の草鞋穿く」                       種田山頭火 句  (245×320m/m)                                                  村上翔雲 書