こんにちは。
風蘭 (フウラン) が咲いています。
以前 ブログに書いたことがあるのですが、何年か前に 石に着生させた風蘭をいただきました。
むき出しになって石にしがみつく根は、グロテスクにさえ見えます。
その根と、細い葉に 真白で可憐な顔をした小さな花の取り合わせは、意外でありながら 本来あるがままの印象も受けます。
少しずつ育ち 毎年花を咲かせます。自分でも 台所の窓から見える樫の木に着生させてみたくなりました。
何故か 連れ合いが興に乗って、3本ほど この石から剥ぎ取り、水苔にくるんで銅線で落ちないように止めてくれました。6月初めのことです。
着生と言うより、どちらかと言うと 苔玉を銅線でぐるぐる巻きにして潰してしまった状態です。 やり直しました。
梅雨時の外壁の補修工事の最中に、いただいた石の方の花が咲き始めました。可憐な花です。
樫の木に着生させてみた(まだ着生は できていないのかもしれません) 方も同時に咲き始めたようです。雨が時折ぱらぱらと降るだけの日が続いていましたが、補修工事のための足場やネットが視界を遮るため、すぐに確認ができなかったのでした。
雨の止み間に、前栽の向こう側から覗くと、小さな花が咲いていました。
去年 淡路島の「奇跡の星の植物館」に行った時に、やはり根を見せて生きる蘭の仲間を見たことを思い出していました。
バンダコスティリス ブルースター。(奇跡の星の植物館)
小さな命が 土を離れて何処かに根づき、花を咲かせるということに思いを巡らせます。
私たちは、銅線で木に巻きつけただけですが、植物は場所を選ばずに その場で咲く。
他の花でもあることですが、風蘭も 夜になると風に乗り むせるように深く薫ります。バニラを思わせる濃密な匂いが、昼の余韻の熱を持つ昏い梅雨の庭に漂っていきます。
ご詠歌を上げていると、薬師堂の桜の木から 蜩のさざめくような音が静かに広がります。
🌿🌿
こちらは 1ヶ月も前のお話で恐縮ですが、近くに 古民家を手直しされたイタリア料理のお店ができたと聞いて お昼に行ってみました。
まわりは、ひとの気配のない川縁。
コンクリートの筒が積まれているかのように見えますが、何に使われていたのか わかりません。
ノコギリ屋根の工場跡。倉庫として使われているのでしょうか。そのそばに、古民家が建っていました。
お店の方は、大阪から移り住まれたそうです。
店内は、前栽に向かって窓が続く昔ながらの畳の部屋が並ぶ造りを 解放感のある ひと続きのフロアに変えてありました。アコースティックギターの音が静かに流れています。
きのこのフラン。マッシュルームと卵を蒸し焼きにしたもの。チーズの香りが立って、温かく ふくふくとしていました。
エンドウ豆のポタージュと、
下のお皿は、スモークサーモン、玉ねぎと 大黒しめじがシャクシャクした食感のロースト。
ローストビーフ、そら豆のフリット、ほうれん草のキッシュ。バラエティーに富んだ 楽しい前菜でした。それぞれが 細やかに料理されていて 会話も弾みます。
メインは、長い赤エビのグリル。香りもごちそうですね。ほんのり甘くて 臭みもなく 濃いお味だと思いました。美味しいエビでした。よく獲れていた時期のようで、京都が本店の 近所のスーパーにも 並んでいました。
ご飯か 自家製の全粒粉のパンを、それぞれ選びましたが、ご飯も パンも連れ合いに食べられてしまいました。軽いランチといった感じでした。
山あいの小さなレストラン。予約が取りにくいお店とのことでした。
昨日までは 月が美しく見えていましたが、今日は 荒れてきましたね。どうぞ お気をつけくださいね。
ご覧くださいまして ありがとうございます。
「我らが外なる人は壊(やぶ)るれども、内なる人は日々新たなり コリント後」(150×200m/m) 新約聖書
「何も有たぬ者の如くなれども 凡てのものを有てり コリント後」(150×200m/m) 新約聖書 村上翔雲 書