野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

ひとときの安らぎを

こんにちは。度々ご無沙汰しまして。

暖かくなりましたね。高いところからヒバリの囀りが賑やかに聞こえてきます。

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桜も散り初め、車を運転していると 花吹雪の降る中を走る幻想的な眺めが見られます。

早くも実をつけて 風になびくようになってきた麦畑の畦を歩くと、新鮮な空気に包まれるようです。ヒノキの花粉は最盛期です。

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逆光になった電線に、下から見てもわかるオレンジ色のお腹をよく見るようになりました。望遠でないから写せないだろうと思って眺めるだけにして歩いています。

ギビービー(?)と鳴いたり、きれいな囀りも聞かせてくれるヤマガラもよく見かけますので、どちらなのか迷いますが、

田畑の辺りでは、羽根の白い斑が目立つ丸い小鳥たちが並んで留まっています。

以前はジョウビタキよりスズメの方がたくさん飛んでいたように思うと、見かける野鳥の移り変わりを感じます。

f:id:snow36:20220402153346j:imageヒメウズが薬師さんの斜面に広がっています。白い花びらに見えるところは、萼片なのですね。5mmくらいの大きさです。

f:id:snow36:20220404173141j:image中のくるっと巻いたような若草色の花弁を撮りたかったのですが、小さくて。

 

ユキヤナギもあちらこちらで満開になっています。ご近所のユキヤナギは、消火栓が花に呑まれそうです。f:id:snow36:20220401233822j:image

 

我が家のネモフィラ ペニーブラックは、去年はあまり咲きませんでした。一昨年、種を採った後 なんとなく冷蔵庫の野菜室に入れていたのがよくなかったのでしょうか。

冷蔵庫から外の倉庫へ移したまま忘れていた種があったことを 秋に思い出して蒔いてみました。

いくつか芽が出て、3つ4つの苗が みるみる大きく育ちました。2年越しの種です。

f:id:snow36:20220403001943j:image日当たりを追いかけて鉢を移動させています。小さな種から萌え出た若い葉の成長の早さに今更ながら驚きの毎日です。

f:id:snow36:20220403095226j:imageひと株で 鉢の奥に植えた2つのチューリップの幼い葉を押しのけそうな勢いです。元気に咲いてくれて嬉しいです。

 

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少し前になりますが、 3月に 素敵な先輩ブロガーさんがプランターで毎年きれいに咲かせていらっしゃる春蘭の花のお写真を拝見しました。

風景に溶け込んでしまいそうな可憐さ、控えめで楚々とした姿が心に残りました。

 

その日の夕方、偶然 連れ合いの友人が 春蘭をくださいました。

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瑞々しい若緑の葉に、萼片と花弁を広げて。白い唇弁の赤い模様が楽しいお花です。陰りの多いひんやりとした木立に咲く春。f:id:snow36:20220401234113j:image
f:id:snow36:20220401234110j:imageしゅっと背の伸びた後ろ姿も美しくて。

夏に咲く鷺草の控えめな緑の香りを思い出すような清々しい匂いが漂ってきます。

 

🌿🌿🌿

春蘭をいただいて、あまりに嬉しそうにしてしまったのか、

数日後、春蘭をくださった同じ方が 今度は どこに何が育っているかを熟知されている持ち山から、小さなミヤマカタバミ(で良いでしょうか) をくださいました。

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咲いたばかりの花でした。林の木の根元に寄り合って咲いていたそうです。貴重なお花をいただきました。

急いで鉢に植えました。こちらも感謝して大切にしますね。

f:id:snow36:20220401234307j:image雨の日や夕方には、花を閉じて休みます。

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f:id:snow36:20220401234301j:image場所を変えて写してみましたが、なんだかぼやけた写真ばかりになりまして。

山深い自然の中で、春になり土が暖まると目をさまして 静かに花を咲かせることを幾度も繰り返して種を繋ぐ。

135億年前の銀河の発見という途方もない話題からすれば、消えてしまうようなささやかな出来事ばかりなのですが、

こんな花が ほんのひととき咲いている山の傍に住んでいる幸せもまた かけがえのないことに思います。

華やかなお花と同じぐらいに 山野草に惹かれるようになりました。

 

 

花をいただいたその日は、連れ合いが1泊の検査入院をした日でした。しばらくいろいろなことが続いていたからか、本人と義母、普段はのんきな私まで疲れていました。

あえかな花々を観る時間は、私たちの思いがけない楽しいひとときになりました。

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気持ちは前向きに。春ですものね😉

 

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f:id:snow36:20220410190058j:imageイワヤツデ

 

義母も成人した子どもたちも、連れ合いのことを心配しています。しばらく家族ひとりひとりの気持ちに寄り添いたいと思います。

そして、今はとてもありがたいことに 仕事に恵まれていますので、 連れ合いが入院などでいない時でも、私たちだけで仕事ができるように試してみたいと思います。

書きたいことや、下書きはあるのですが、またブログの間が空きます。

時々、元気をいただきに伺いますので、その節にはよろしくお願いいたします。

どうぞ 皆さまお元気でお過ごしくださいね。

いつもお付き合いくださいましてありがとうございます🌿

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「暮れるともなく暮れる心の春  順三郎の詩」(200×300m/m) 旅人かえらず 14


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「淋しみは存在の根本 

 淋しみは美の本願なり

 美は永劫の象徴 順三郎 詩抄」(200×300m/m) 旅人かえらず 39より  西脇順三郎 詩     村上翔雲 書

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