野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

ひこうき雲の空 女郎花の咲く谷

こんにちは

 

日曜日の未明、雨風の音がすごくて 家が揺れるように感じたほどでした。内陸部にある我が家が こうでしたから、直撃した地域は どんなことだったでしょう。

 

朝8時過ぎには、雨の止み間に 青空が見えるようになりました。

ちょっと出かけたくなって、お昼前に 連れ合いと、なぜか2、3週間に一度帰って来る息子と3人で、車で1時間あまりの 兵庫県丹波市青垣町「あまご村」へ行って来ました。
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あまご村は、深い山に 囲まれた場所にあります。

手ぶらで 出かけても ニジマス釣りや あまごのつかみ取りが 楽しめて、塩焼きなどにしてくれます。 手頃な料金で楽しめるので 子どもが小さい頃に よく出かけました。

この度は、食事を楽しみに行きました。 あまごのフルコース(3,240円)を いただきました。 我が家にしては、ちょっと  いいえ、かなり贅沢なお昼です。

それでも、他県ナンバーの車も多く 駐車場が混みあっているのは、素朴な あまご尽くしのお料理の人気が高いからなのだそうです。 週末は 予約をした方が良いとのことでした。


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またもや 食い気に走ってしまい、せっかくの古民家を 撮り忘れました……
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右の 鮭のようなお刺身も あまごです。

あまごは、サケ目サケ科なので お刺身は サケと同じ味わいですね。

塩焼き   王道の美味しさです。

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揚げたての唐揚げ
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甘露煮   南蛮漬けも ありました。

味付けが あっさりして 食べやすく、美味しくいただきました。

小さな釜で あまごご飯

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こちらは ケースをもらって 持って帰りました。

 

 


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ヤマユリが あちらこちらの庭に咲いています。

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黄色い花畑がありました。

あまご村の方に 尋ねてみると、「おみなえしです。お盆の頃に 咲きますよ。」

息子によると「おみなえしは、湿地では 乾燥傾向の指標となる。つまり 湿地に咲いていたら、そこは乾燥していると言うことなので 湿地保全としては ちょっと困る。」とのことでした。          … 何についての勉強をしていたのか、真面目にやっていたのか、遠くで下宿して 学校に行っていた時には よくわかりませんでした。植物の状態で自然のいろんなことがわかるのですね。

 

帰りの車の窓から見上げると、青い空が広がっていました。

車の中で 松任谷由実さんが 荒井由実さんだった頃のデビュー曲「ひこうき雲」が流れていました。

若い頃の松任谷由実さんの歌声は、改めて聴いてみると 硬質と甘さの溶け合った透明感のある魅力的な声。  聴いているうちに、車内の話題は 宮崎駿監督の「風立ちぬ」になっていきました。

映画はテレビで見ました。関東大震災から、第2次世界大戦の厳しい時代を背景にした実話を、フィクションが包みこんだ 切ない気持ちになる作品でした。映像の行間に、語り尽くせない いろんな出来事や 思いが たくさん詰まっているのですね。

子どもだと思っていた息子とも そんな話をするようになってきました。   社会人一年生です。  何かしみじみとしてきました。

もう 8月。

お盆が 近いですね。

 

今日も ご覧いただきありがとうございました。

 

 


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  「命なりわずかの笠の下涼み」俳諧江戸広小路  (325×245m/m)    松尾芭蕉

 


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  「いづれは土くれのやすけさで土に寝る」 (150×55m/m)  種田山頭火 句                                                        村上翔雲 書

 

 

 

ルリヤナギ 夏に戻る

こんにちは

時々 風が強くなります。

 

挿し木でいただいた この植物。

尋ねてみたり、調べてみたりしましたが、名前が わからなかったので、なかなか書けなかったのです。
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ルリヤナギ(ナス科)と いうのだそうです。調べ方が十分でなかったようでした。

辺りのご近所も 挿し木でこの子の兄妹を育てておられます。

挿し木を くださったお宅では、見た目を裏切る 鉢を割るほどの力強さで たくさんの花を付けていました。

我が家のは、しばらく枯れたようになっていましたが、最近 細く長い枝を 伸ばし始めたと思ったら、花が咲きだしました。


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確かに ナスのような花です。 うつむき加減でそっと咲いています。   丸いつぼみも可憐です。


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花いろは、薄青やピンクの色味を加えた淡い紫で物静かな人のようです。

葉のいろも、白や青味を重ねた淡い緑で 水彩画を思わせる佇まいです。

 


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冬に ひっそり姿をひそめます。

どこか寂しげな この花に、今年も出会えました。 

 

どうぞ台風が これ以上 被害を出しませんように。どうしても来るなら、その前に 弱くなっていますように。

 


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  「吉野橋  ふたたびは わたらない橋の ながいながい風」(240×320m/m)            種田山頭火

月桂樹の朝

こんにちは

我が家の 月桂樹は、貝殻虫が ついて 幹も葉も 黒ずんでいました。

ほったらかしにしていた私が悪いのです。 気になっていながら…

3月頃に 農業をしている友人に お願いしたら、軽トラックでやって来て 「息止めとれよー!」と 肩に担いだ噴霧器で 実に景気よく しゃーっと撒いてくれました。

今は この通りです。

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元気になってくれて よかった。

カサブランカが しばらく楽しませてくれましたが、今はそれも終わりました。 見せ場のない我が家には 貴重なきれいさんです。

月桂樹は、ひたすら空に向かって 柔らかい青い葉を差し伸べます。美しいなと思います。

 眺めているだけで 元気が出てきます。

 

さて、

あじさい。私の タイトル画像に使うほど 気に入っていましたが、朝  根っこから引き抜かれていました。

「抜いたら、脱皮前の蝉が 出てきてたから 台杉に 留まらせた。」

・・・・・

元気が しぼみます。

 

 でも、一日の始まり。
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 広島 安芸の宮島にて。

いつもがんばっているあなたに 楽しい一日を😉





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  「岩かげ まさしく水が湧いてゐる」            種田山頭火 句 (210×295m/m)

 


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  「島々や千々に砕きて夏の海」奥の細道           松尾芭蕉 句  (325×245m/m)                                                   村上翔雲 書

 

 

 

 

ぽんす会 釣果を出す

こんにちは


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連れ合いは、釣りを好むので 時々 仲間内で出かけます。    このグループを 「ぽんす会」と勝手に呼んでいます。

ぽんす とは、釣り好きが高じた人の 当地での呼称でして、私が こちらに来て 真っ先に覚えた言葉です。     


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土曜日に 連れ合いは、いつもと違うお仲間で 日本海を臨む兵庫県豊岡市の 竹野浜沖へ 船を仕立ててもらって出かけて行きました。

竹野浜は、冒頭の新聞の写真にもあるように  日本海の美しい浜辺です。

ケンサキ狙いだと言っていたので、夜に出船だと思っていましたが、魚が たくさん回っていたようで、昼の3時から釣り出したそうです。

日焼け止めを塗って出かけていましたが、日焼けが すごい…    私は よう行きません…

陽が沈むまでは かなり暑かったそうですが、夜は 風が気持ちよかったとのことでした。

時期もよく、船頭さんが とても詳しくて 親切な人だったとのことで、 入れ食いに近い状態だったそうです。

メジロ75cm、  ヒラマサ55cm、  グレ50cm、 イサキ14匹30〜40cm、  ケンサキ12杯…

それは 楽しかったそうです。

でも 大宴会ですか?     どうしましょうね。
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帰宅が 真夜中の1時を過ぎていたので、朝になってから、よく寄らせていただいている 和食のお店にお願いして 一部をお刺身にしてもらうことにして、後で貰いに行くことにしました。

たくさんの魚は 引き取ってもらうことになりました。  本当に 感謝します。

船の上で きれいに血抜きができていたので、あらなど 貰いたかったのですが、その日は 買い換えた洗濯機が届く日だったので。

やれやれ……   

「若い頃は、帰ってから 自分で捌いていたのに…」         そうでした。 

 夜中の宴会ありました。    でも、もう

無理は 禁物です。

 

後で  たくさんのお刺身が。  イサキ40cmが 真ん中に、グレは 炙りもしてくれて 皮の香りと身の柔らかさ。グレの白子は初めていただきました。ぷりぷりしていました。

ヒラマサとケンサキの味わい深さは 格別です。甘みも感じて幸せな気持ちになります。 メジロも新鮮で 食感よく おいしくいただきました。

炭火焼きも 作ってくれていました。 ふんわりして 炭の香りが楽しめます。

かなり贅沢な夕食をいただきました。


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久しぶりの釣果と、お料理が とても素敵だったので、調子に乗って つい饒舌になってしまいました。

 

今日も ご覧いただきまして ありがとうございます。

 


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  「また一枚ぬぎすてる旅から旅」                 種田山頭火 句   (240×320m/m)

 


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  「草の実のころがる 水たまりにうつる枯れ茎のまがり  淋しき人の去る」旅人かえらず(102)  西脇順三郎 詩 (200×300m/m)                                                                           村上翔雲 書

金ごまの花

こんにちは

夕立さえもない この頃。

昼間の表は 白く見えるほど眩しいですね。

それでも  田んぼは 一面若い緑です。


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 夕暮れに カメラを持ち出した時から、散歩と化す私のウォーキングですが、

寄り道の多い人生も また楽し。

 

溝の流れを覗くと、底には 小さい田螺がいます。
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この上を 小魚が 薄灰色の影のようにしゅっと、飛び去る素早さで泳ぎ回っています。

写真には 写し取れない速さです。

 数日ぶりの 散歩ですが、辺りの植物の成長の早さに驚きます。

稲、黒豆、カボチャ、雑草。

かわいい花が咲いていました。すっと、背の高い姿勢の良さ。


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でも、黒いマルチで覆われた畝に ずらりと植わっているので、野菜なんだけど。見たことがあるような…などと 話していると、


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「雑草が すぐ繁って。土が 肥えているからね。」と、親戚の人に話しかけられました。こちらは まじめにウォーキング中。

「それ、金ごまよ。」


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緑のさやが 上を向いています。

 

ごまは、小さいから 脱穀後に ごみを取り除くのがたいへんで、

でも売り物にするには ごみ取りは やらないといけない作業だから、みんな ごまを やらなくなったみたいだとか、

煎りごまにする時に つい煎り過ぎて焦がしてしまうことがあるということなど 足を止めて色々聞かせてくれました。

 

こんな話を 聞かせてもらうことが ちょっと楽しいのです。

野菜の花は、かわいくて きれいなものが多いですね。

金ごまの花は、優しい色をしていました。



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  「閑かさや 岩にしみ入る蝉の声」奥の細道        松尾芭蕉 句   (325×245m/m)

 


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  「水にそうて いちにちだまってゆく」        種田山頭火 句   (75×190m/m)                                               村上翔雲 書

緑陰の庭

こんにちは

我が家の白いカサブランカが 咲き始めました。

 朝から眩しくて 目を細めてしまいます。
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一度に咲くと  日差しを受けて、そこだけが 輝いて見えます。


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凛とした顔で カメラを 見てきました。

 

昨日 もりあおがえるの沼 (今や 勝手にそう呼んでいます) の家の人に 出会いました。

彼女によると、たまごは この時期には 何度か生み付けられるとのことでした。

それほど大きくはない木陰の沼に、あめんぼや ざりがに、とのさまがえると いろんな生き物が 育っていると言っていました。

ビオトープだねと 言うと、「そうなの。ビオトープ!  それに 庭の中にも うぐいすが来て 大きな声で囀ずるわよ」と言います。   声のした方に、灰色の小さな鳥が 止まっていたそうです。

なんだか うらやましい気持ちです。
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昨日は、少し水が濁っていたようです。

眺めていると 柴ちゃんとお散歩中の人もやって来られて、一緒に楽しませてもらいました。


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赤く育ったアメリカざりがにと、大きくなった とのさまがえるが 並んで上がってきました。


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彼女の庭は、ちょっとした公園のような広さです。

仕事が忙しくなってきたために、手入れが疎かになっていると 気にしていました。

雑草が 目立ってくる時期ですね。

それでも、いろんな樹木が 季節ごとに途切れることなく花を咲かせて目を楽しませてくれます。
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実は、この写真だけ 少し前のものです。今は、奥に赤いカンナが 咲いているのですが、残念なことに ちょっと草深くなってしまいました。

(この角度から見た景色が 奥行きがあって いいなと思っていたので、ブログに残しておきたかったのです。取って付けたみたいに なってしまいました。すみません…)

 

いずれの木も かなりの大きさに育って、深い緑陰が独特の魅力を見せています。

 

個人のお宅なので、感謝の気持ちで 雰囲気が 伝わる程度に撮らせていただきました。

 

 

いつも ご覧いただきまして、ありがとうございます。

暑い日が続きます。お体大切に。

 

 


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  「浮草に花咲く晩 舟をうかべて眺(み)る月の曇る」旅人かえらず  西脇順三郎 詩 (200×300m/m)

 




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「鴉啼いてわたしも一人」種田山頭火 句(210×295m/m)                 村上翔雲 書

 

 

7月のヒグラシ

こんにちは

虫の苦手な方 ごめんなさいね。
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玉虫を見たのは、初めてです。

家の者が、和歌山の粉河寺の近くで見つけたそうです。


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榎や桜の葉を食べるとのことで やってみると言っていますが、どうでしょうか。

珍しいと思いますが、玉虫は 住んでいたところが 一番良いように思います。

 

 

最近 雑草の成長の早さがたいへんです。

なるべく薬は使わないように気をつけて ひたすら抜いています。

朝から暑いので、影があるところばかりを選んでしまいます。我ながら、役に立ちません。

 

お盆には まだ遠いですが、放っておいたら抜けづらくなるので、

日が傾いてから 蚊に刺されながら抜いていると、

「カナ カナ カナ カナ……」アブラゼミに混じって、涼しげな鳴き声が 聞こえてきました。

まさか……  夏の終わり……     でしょうか

 

間違えて出て来たね     珍しい…

義母が あきれて言っていました。

 

 


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  「ぬいても ぬいても 草の執着をぬく」種田山頭火 句  (210×295m/m)         村上翔雲 書