野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

百日紅と小さなお堂

こんにちは。

前回は、たくさんの方にご覧いただきコメントをいただきまして ありがとうございました。ブックマーク、スターもたくさんいただきました。悩みながら書いただけに、本当に有り難いことと思いました。皆さまに心から感謝いたします。

f:id:snow36:20200828142952j:image

 

☀️

日中は ミンミンゼミが、辛抱強い鳴き声で鳴いています。

薬師堂の斜面に桜の木が植えてあり、野鳥や虫が住んでいます。ミンミンゼミにアブラゼミの声とツクツクボウシが重なるように聞こえてきます。クマゼミは 今年は聞こえてこないようです。

今の季節は、時間によっては マムシ(こちらでは、はめ と呼ぶ人もおられます) と鉢合わせをするので、すぐに草まみれになる無人の薬師堂の敷地へは入ることはできません。

マムシなど長いものについては、時々ご近所からいろんなお話をお聞きします。我が家でも一昨日、ヤマカガシの子どもが 礼儀正しく玄関から訪問しようとしていたなど (なぜそれを 連れ合いは今日まで教えてくれなかったのか…) 話題に事欠きませんが、知りたい方はいらっしゃらないでしょうから やめておきましょうね。

 

🌿

お盆が過ぎたある日の 少し涼しくなった朝 (6時半くらいのものですが) 、久しぶりにカメラを持って 近所を歩いてみました。

f:id:snow36:20200828143239j:image

 

露草が群生しているところです。昼間は花の姿も見えない緑の草叢ですね。

広がって繁茂するため、すぐに刈られてしまう野の花。つぼみを包んだぷっくりとした若緑の苞葉がかわいらしいです。

f:id:snow36:20200828150653j:image

f:id:snow36:20200828142726j:image

露草の花びらは、明るい青に朝の光が溶け込んだようにパールがかかっています。

花開いた露草は、見るほどに涼しげでした。

f:id:snow36:20200828142659j:image

 

こちらは ユウゲショウでしょうか。露草と一緒に咲いています。夕方に咲くとは限らないそうですね…。

f:id:snow36:20200828142746j:image

f:id:snow36:20200828145242j:image

 

去年 朝日の中で美しく咲いていた百日紅。今年も出会えました。

f:id:snow36:20200828144713j:image

f:id:snow36:20200828151234j:image

 

この木は どんなに暑い日も静かな面差しで咲いています。手の届くところの花を仰ぎ見ていると 夏の疲れを忘れさせてくれる優しくてたおやかな風が仄香ります。

f:id:snow36:20200828142906j:image

 

 

🌿🌿

この近所に見てみたいところがあり、翌日 改めて見に行ってみました。

崩れかけの茅葺き屋根の上に 濃桃色の百日紅が盛んに咲いています。

f:id:snow36:20200828144748j:image

 

子どもたちが小さい頃は、土壁もあり 建物らしかったのですが、今は柱だけを残してひっそりと建っている茅葺き屋根の小さなお堂です。

f:id:snow36:20200828144839j:image

 

こちらには牛の神さまを祀っていると義母から聞きました。昔は馬喰(ばくろう・ここでは 養牛ですね)さんが何軒もおられたそうです。

f:id:snow36:20200828144938j:image

釘を使わないで建てられているとのことです。今は建て直すお金がなくて崩れるままになっています。

f:id:snow36:20200828145006j:image

屋根の裏です。

 

欄間のようにも見えます。
f:id:snow36:20200828145015j:image
f:id:snow36:20200828145011j:image

草の中に立っていると、ただ ツクツクボウシの声が聞こえてきます。

 

🌙

夜 偶々外に出てみると、玄関灯の下辺りの外壁にぶつかって滑り落ちるものがいます。

植木鉢の間で 仰向けになってバタバタしていました。大きなトンボだなと見ていると、すぐに立て直して玄関の中に入って来ました。連れ合いが自分の手に捕まらせて写真を撮ったものを送ってくれました。

f:id:snow36:20200821012251j:image

この辺りでは、あまり見かけない虫です。ギンヤンマでしょうか。写真を撮った後 庭のもみじに止まらせました。

 

***

義父が 療養型の病院にお世話になって3ヵ月が過ぎました。入った頃は、自分で栄養が摂れないので あと1ヵ月ほどかもしれませんと言われていました。それでも おかげさまで 自分で少しずつ食べるようになり、そのまま過ごすことができています。

長らく会えていないこともあり心配は尽きませんが、落ち着いている様子を 担当の看護師さんから教えていただき ほっとするとともに感謝しています。

 

夜の薬師さんからは、ヒッヒッと聞こえる多分カネタタキの仲間や、エンマコオロギ、高い音のマツムシ、小さく鈴虫の声が聞こえてきます。

f:id:snow36:20200828145350j:image

 

こちらでも久しぶりに雨が降りました。雨上がりは蒸しますね。お体 大事になさってくださいね。

いつもご覧くださいましてありがとうございます。

f:id:snow36:20200828145419j:image

今年は サギソウがまだこんな感じです。咲いてくれればいいのですが…

 

 

f:id:snow36:20200829002823j:image

「何の木の花とはしらず匂うかな 芭蕉の句」(340×240m/m) 笈の小文 松尾芭蕉

 

f:id:snow36:20200829010547j:image

「かなかなのひとつ啼き澄み塔ありぬ 三樹彦の句」伊丹三樹彦 句    村上翔雲 書