野の書ギャラリー

書家村上翔雲の作品を少しずつご紹介させてください。日々の雑感もほんの少し

絵を刻む

こんにちは。

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週が変わって寒くなってきました。昨夜から雪になり朝にはあちらこちらで少し積もっていました。

お元気でいらっしゃいますか。

 

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木瓜は、12月に入って白から桃色に色を深める可愛らしい花を3輪咲かせていました。

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先週 長らく畑で逆さまに干していた黒豆を収穫したからと、友人が少し分けくれました。

一反は、300坪(990㎡)でしたか。間を開けて植えるので、二、三反の広さの田んぼから100kg程度の黒豆が取れるとのことでした。

コンバインで黒豆を収穫するのと同時に、枯れた枝と莢を燃やす煙が漂う夕暮れの一日が 冬の初めの風物詩です。

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友人から分けてもらった取れたての黒豆は、1日干すようにと教えてもらい 伏せた籠の下に広げました。

農協へ出荷するのには、お正月向けの出荷と年明けの出荷の分とは時期が違うので 乾燥具合を調節しているそうです。

f:id:snow36:20201216211008j:image黒豆を撮るのは 私にはちょっと難しいようです。一握りだけ写してみました。

収穫したてのほやほやの 傷のあるものをより分ける前の黒豆が とても貴重なものに感じられます。

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割れた黒豆が愛らしい。

長く干していても、収穫の時に莢から外れない豆もあり、それは 友人のお母さんが ひとつずつ取り出して、自宅用にするそうです。

 

🎄

部屋のかたづけものをしていましたら、カポーティの「クリスマスの思い出」という小さな絵本が出てきました。

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有名なお話ですので ご存知の方も多いと思いますが、

七歳のバディーと おばあちゃんほど年の離れた従姉(最後にある村上春樹さんのノートによれば、スックという名前らしいです) とラットテリアのクィーニー。

ふたりがクリスマスにあげたい人に贈るフルーツケーキを30個作ろうと、一緒に自然に落ちた農園のピーカンの実を拾いに行ったり、一年間自分たちで工夫して貯めたお金でケーキの材料の買い出しに行ったり。

バディーと従姉「我が友」は、親戚の家にお世話になっていて窮屈な生活をしていますが、一緒にいれば そこはとても楽しい場所になります。

この場所は 気づいた時にはどこかに消えてしまって、幼い頃の楽しかった思い出だけが心に残る切ない物語に思いました。

本の中をお見せできなくて残念ですが、素朴で 子どもの匂いが感じられる物語に 山本容子さんのふんわり優しい鉛筆エッチングの挿絵が何枚も差し込まれています。

村上春樹さんの訳も素晴らしく、物語と絵の美しい融合が 登場人物をさらに生き生きと浮かび上がらせます。

 

お話から離れてしまいますが、銅版画の多様な世界には魅力されます。

美術展でエッチングのどちらかと言うと小さな作品を観る時には、書の展覧会で時々見かける蛇腹になった雅帖を拝見する時に通じるわくわくとした期待が広がるのを感じます。雅帖については、また改めて書いてみたいと思います。

 

🌱🌱

こちらは手元にある父方の叔父の銅版画(今年の年賀状と 8年前の植物文字というテーマでの作品群の個展の案内状です)の葉書です。

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一言で銅版画と言っても いろんな表現方法があることに少しずつ気づいてきました。 このように知った風に書いていますが、観るだけで相変わらずたいした知識がない私。 空にいる父を また困らせてしまいます…

 

⛄️

娘が久しぶりに 保育所の子どもさんたちと製作したクリスマスの飾りの写真を送って来ました。

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2歳になるかならないかの頃なので、用意した紙皿のリースと 色画用紙で作ったツリーに、シールを貼って クレヨンでぐるぐるした飾りです。

 

先日、保育所で生活発表会を かなり気を配ってしてみたそうです。

1歳児クラスでして、おうちの人が来られているのに気づいて 子どもたちみんながそちらに行ってしまうと発表会にならなくなりますが、

娘たちは何も言っていないのに、みんな嬉しそうにおうちの人とタッチをしに行くだけで すぐに戻って 小さな物語り仕立ての「かくれんぼ」を続けてくれたそうです😊

制約がいろいろとある中での発表会だったけれど、子どもたちのおかげで和やかで楽しい会になったと言っていました。

 

取り立ててお話するほどでもないようなところに住んでいますが、移り変わる季節にささやかな幸せを感じて過ごすことに感謝したいと思います。

f:id:snow36:20201216211234j:image近くの薬師堂にはアキノキリンソウが。雪が残って上まで上がれませんので、一昨日の写真です。

 

 

私自身のこの一年を振り返ってみますと、父の作品から 51点をまとまった形で 夏に明石市立文化博物館に収蔵していただいたことが一番大きな出来事でした。

長らく気遣ってくれていた銅版画家の叔父もたいへん喜んでくれました。

父の作品のために 今もご尽力くださっている名筆研究会の先生方には、改めて心から感謝申し上げます。

f:id:snow36:20201216211304j:imageアキノキリンソウのそばに躑躅が一輪だけ咲いていました

そして私の拙いブログは、夏からいろんなことがあり更新が間遠になっておりますが、おかげさまでなんとか続いております。

今年も早めのご挨拶になりますが、

いつもお付き合いくださいまして ありがとうございます。

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唐突な付け足しになって申し訳ありませんが、

金柑の焼酎煮を載せさせてくださいね。今年の初め頃に書いたのですが、季節も終わりのお正月の口取りにもならない頃でした。

とは言え、こちらでは金柑はまだお店に並んでいないようですので 生協さんのカタログから買って焼酎煮を作ろうと思います。

 

昔「 NHK今日の料理」に載っていた作り方です。

 

1. 金柑 500gは よく洗ってヘタを取り、5〜6本縦に切り目を入れ、竹ぐしで種を取り出す (種をすべてきれいに取り出すのは難しいですので、適当で)。

2. ホウロウか ステンレスのお鍋に 金柑を入れ、焼酎 2カップを加えて クッキングシートなどで落としぶたをして、弱火で40分ほど煮る。

3. 砂糖250gを加え、再び 30〜40分 ゆっくりと煮含める。 (アルコールは抜けます)  1240kcal

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何日か経った方が お味が馴染んで美味しいですね。

 

 

今日は、叔父の銅版画について少し触れましたので、父の書を叔父が銅版画にした作品をご覧ください。筆で書いたものをどんな風にして版画にと、とても興味深く思います。

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書 村上翔雲 銅版画 村上文生

 

お体を大切に、どうぞ よい年をお迎えください。

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